top of page
川越良昭 Yoshiaki Kawagoe
「散漫」"dispersion"

[Time/Year/Category]
14min/2014/実験, Avant-garde, Fantasy
車窓からの風景が好きで、いつもただ散漫に外を眺めている。街並はひしゃげて視界の外に飛び出し、戻っては来ない。
20年ぶりに訪れた砂丘の街は、私にとっては“すでに見られた風景”である。私は“初めての観光客”としてではなく、“再び見いだす者”として砂丘を歩く。撮影者としての資質を問うように、心は虚ろなまま眼差しを先鋭化させると、私から遊離し変奏された他者、<新たなる眼差し>と出会う。20年という時間を一気に俯瞰するようなその眼差しの発見で、陽炎が立ちのぼり、昼と夜は何度も入れ替わり果ては溶解し、地面はつねに所在なげに動く。
決定的に失われたモノたちと、運命的に始まってしまったコト。
この作品は、たどり着いた住所不定の場所から、映像に対する原初体験である“(ただ)見ること”へのオマージュである。
[Link to watch]
[Artist]
ブライアンジョーンズの死亡した日に生まれる。日本大学大学院 芸術学研究科 映像芸術専攻1期生。修了後、授業補助として2年間大学勤務。その後、アルバイト雑誌で編集の 仕事を見つける。現在、フリーランスの映像編集者。
※掲載情報は公開当時のものです。
bottom of page