作品レビュー「未来の考古学 File NO.001」執筆:川越良昭
- 2015年10月30日
- 読了時間: 1分
更新日:2025年11月7日

執筆者:川越良昭
構造はとてもシンプルな作品である。
だが仕掛けは結構大掛かりだ。
私達が今いる“ここ”を、はるか未来から眺められた“ここ”と仮定してみる。
その未来とは24時間照らされていて、夜(闇)の存在しない未来かもしれないし、
我々は真空の世界に住み、モノが燃えない未来かもしれない。
一面の砂漠で、海など存在しない場所に住んでいるのかもしれない。
その未来人はこの作品を見てこう思うだろう。
「何故ずーっと光量の少ない状態が続いているのか?」
「その中で光るものはこんなに美しいのか?」
「あの、ふわふわ動く光はどうやってプログラミングされたのか?」
「砂漠を覆う一面の黒い物体は何なのか?」
「その物体は何故ゆらゆら動いているのか?」
出土した木片や真っ白な骨を見て想像を巡らす考古学者の手続きを、
この数片の映像は要請する。
作品に刻印された“File NO.001”とは、このようにロマンチックで、
ヒロイックな、我々の日常を巡る長い旅の始まりを意味している。


